dirt 101 by kenazuma

初心者がダートバイクにのめり込んでいく記録です

CRF125Fっていう楽しいバイクがあるよ。その2:メリット編

シリーズCRF125Fその2です。前の記事はこちら:

dirt101.hatenablog.com

今回はCRF125Fのメリットを書いていこうと思います。こういうの書く時って大抵、メリット・デメリットを両方書くことになるんですが、このバイクの場合はデメリットは全てメリットに変わります(!)のでメリットだけです。

小さい車格

ミニモトだから当たり前ではあるんですが、車格が小さくて足付きは最高にいいです。完全に昭和のドワーフ族の僕でも膝が曲がるくらい余裕があります。(元々ミニモトに乗るサイズでない脚長族の人や、体格の大きい人だと膝が窮屈になったりする可能性はあります。その場合はハンドルをスペーサー入れて上げてしまうとか工夫は必要です。)

それってどういうメリットになるのかってことなんですが、まずは「安心感」につながります。どういう形でとっ散らかったところで足をついて立て直せるはずだという安心感です。特にサワを走っている時なんかでは顕著になります。SHIRAIでは小柄な女性もたくさん125Fでバリバリ難所行ったりしてます。こちらは私(170cm/70kg/足は昭和の短め)の足つき具合です。19インチでもこんなバイクは他に存在しません。自分がマニーみたいな体格になったと錯覚するほどです。

もちろん、全体に小さいわけですから軽いです。スペックの車重でいうと88kgで「あれ?そんなに軽くないのでは?」なんて思いますが、実際取り回してみたり、引き起こししてみたり、どハマりしちゃってパワープレイしてみたり、谷側決めて引き起こしたりしてみればその差は歴然、フルサイズとは比べ物にならない軽さです。ホイールベースが短いですから、フルサイズだと立ち往生してしまいそうな細かいウッズでの取り回しとか登りの折り返しなんかでもつまることなくスイスイいけますよ。

そもそもフルサイズのレーサーが日本人の体格に合わせて作られているとは到底思えないです。エルツとかルーマニアックスとかみてると外人ライダーが簡単にバイクを振り回すシーンを何度もみますが、サイズ比だけでいえば同じような体験をすることが可能です。

あえてデメリットとなるとしたら、車高が低いのでステップが引っかかりやすかったり、カメ状態になりやすかったりしますが、そうなったらなったでヒョイと持ち上げたりすることも可能だったりするので問題なしです。

メンテナンス

CRF125Fは4stのバイクですから、当たり前ですが乗る前にオイル混合して給油する必要がありません。この一手間は結構乗り始める時に面倒だし、そもそもミックスタンクだって準備する必要があります。CRFならガソリン入れて走り始めるだけです。シンプル。

僕は全てのメンテナンスをショップにお願いしてしまうタイプですが、そういう時のお願いって:

  1. エアクリの清掃・交換
  2. エンジンオイルの交換
  3. 壊れてしまった部品の交換
  4. 定期的な交換・メンテナンスが必要な部分

なんかが多いです。このうちエアクリーナー(エアクリ)ですが、構造上結構クローズドになっているので、そんなに汚れることがありません。ただし、標準の状態だとエンジンオイルのブリーザーパイプがエアクリボックスにつながっているので、このままウィリー練習したり転倒したりすると流れ出たエンジンオイルでエアクリがベチャベチャになってしまいます。なので大気開放すると良いです。僕の場合は写真のように自動チェーン注油状態にしてもらってます。

先日も相当乾いたところで長時間乗ったからエアクリ汚れてるかな?とショップで開けてみたらそこまで問題位なるレベルでもなかったので外してササっと汚れ払ってそのまま戻してもらいました。購入して1年以上経ってますが、清掃交換はこれまで一度、その時も念の為ってくらいの感じでした。ガチのレーサーとなればそんなわけにもいかず、数回乗ったら交換するわけですからその手間も大きいです。

エンジンオイルの方は1リットル(規定は交換時は0.85Lなんだけどどうせブリーザーから漏れるので使い切ってしまいます)交換で、レース出る時は直前に交換、出てなければ4~5回乗ったら交換くらいの感じです。指定オイルはG1っていうそんなにグレードの高いやつじゃないのでなんでもいい気がしますが、回さなきゃ坂とか登ってくれない車両なので、ヒロコーのHardEnduroくらいにしておくと安心じゃないかと思います。ここの手間は同じですね。

壊れてしまった部品の交換ですが、まずはここで効いてくるのは「国産メーカー」というところです。配送が早く、部品も安いです。例えば:

  • 左のステップブラケット 3,300円
  • チェーンアジャスター+ナット 250円
  • ハンドルスイッチASSY 4,890円
  • クラッチレバー 1,890円(全て税抜)

って感じです。Beta乗ってた時のことを考えるとどれもかなり安い。しかも到着までが早くて、週末に壊れて月曜日に手配したら大体水曜日にはショップに到着してるって感じです。(ここはBetaさんもめちゃくちゃ速かった)部品待ちで乗れませんなんてことはそうそう起こることがありません。

このバイクのエンジンは中国で別の車体にも使われているらしく、オイル交換もずっとされずにカブみたいな使い方して10万キロとか乗ったりされてるようなので、そう簡単に壊れたりすることはないでしょう。そろそろ腰上開けて〜とかピストン+リング交換して〜とかそういうのがありませんです。

メンテナンスに手間がかからないと、それだけ乗ることだけに集中できます。仮に壊れてしまったとしてもお財布への負担は小さいです。それに、このバイクはほとんどの部品が鉄製です。アルミなんて軟弱な金属は使っていないので、そう簡単には壊れません。僕のが壊れるのは乗り手のスキルと走っている環境(サワ・岩盤など)のせいであって車両のせいではないです。

燃費が良すぎる

CRF125Fは、インジェクションのバイクです。キャブのバイクって(僕もオフロード初めて知りましたが)構造上どんどんガソリンが流れていってしまいます。でもインジェクションだと一切そんなことは起こりません。なので山の中で倒しまくったとしてもガソリンが減ることもなく、そもそもこのエンジンは本当に燃料が減りません。河川敷のコースみたいになっているところでめっちゃ回して乗ったなという時でタンクが半分くらいになってるかなって感じ、1日SHIRAIで楽しく走ったくらいだと3分の1くらいしか減っていません。

2st乗ってる時に比べて、明らかに携行缶への給油回数は減っていて、逆に忘れてしまうようになってきました。

粘る

このバイク以上に粘るバイクというのは、少なくとも僕は経験がないし、周りの皆さんもほぼ同じ意見です。エンストしかけてて一番グリップのいいような状態が永遠に続くような粘りを見せてくれます。こちらの動画をご覧ください。

これはCGC大町というレースで有名なチャレンジヒルというヒルクライムセクションです。当日はコンディションが良かったのでしっかり登ることができたのですが、勢いよく倍くらいのスピードで追い抜いていく他のレーサーたちが途中でとっ散らかってやり直しておりますが、全く止まることなくその遅いままのスピードで登り続けていくことができます。

ヤマで切り返したい時とか、急に斜度の強くなるところとか、この粘りで何度助けられたかわかりません。仮にエンストしたとしたもセルがあるのですぐに何事もなく再始動できるのも大きなメリットですね。セルはインジェクションとも相まって、冷えてる時でも間違いなく一発でかかってくれるので積み込み時などにも助かります。

そんなにスピードが出ない

これってメリットなのか?と思うでしょうが、間違いなくメリットです。レーサーも乗ってましたが、とてつもない推進力に体が持っていかれるばかりで遅れていってしまいますし、そんなにスピード出たら怖くないですか?回したら回したで「ムーンムンムンムン」というレブリミットの牧歌的な音を出して結構な加速をしてくれますが、それだってそんなにスピードは出てません。この速度域の中にしかいないからある程度安全に色々練習できる、っていうのはとても安心感のあることだと思っています。怪我したくありませんしね。

タイヤが安い[2024/3/11 updated]

フルサイズのレーサーでレース前にタイヤ交換だ!ってなりますと、仮にリアだけでも12,000円とかしちゃうことが多いですが、僕のよく使っているiRC iX-09w GEKKOTAの16インチ(通称ミニゲコタ)だと時期にもよりますが9,000円を切るくらいの金額になってることが多いと思います。タイヤサイズが小さいので3/4くらいの値段になることが多いですね。消耗品の中でもタイヤは本番ならしっかりグリップさせたいところだし、この値段差はありがたいところです。

かっこよくてカワイイ

もはや主観の問題ですが、もちろんフルサイズのレーサーはかっこいい。あれを乗りこなしている状態は本当にかっこいいです。

なんですが、ミニモトも結構かっこいいし可愛らしいところがあります。外装デカールのオーダーとかするともっと愛着が湧いてきますよ。デカール作らない純正の状態でもCRF共通のグラフィックで気分はジョー・シモダ、いい感じです。

そんなメリット編でした。あとはカスタム編と「持病」編かな。