dirt 101 by kenazuma

初心者がダートバイクにのめり込んでいく記録です

トランポ検討記 vol. 2 : ピックアップトラックだとどうなる?

このところ仕事が終わり次第こればかり考えてますが、トランポ検討記が続きます。

前回、結局腕が上がらない私では狭い室内は厳しい、となるとトラックが候補として考えられると書きました。 今でもレンタカープランは諦めていませんが、喫煙車に乗るのはやはり抵抗があるというのが現状です。

dirt101.hatenablog.com

なぜトランポが要るのか、トラックでいいのか

そもそもなんでトランポなのか、ってことを考えると:

  1. 自走で体力が削られることを避けたい
  2. 自走では運ぶことができない荷物を運びたい
  3. そもそも自走できない車両を運ぶかもしれない

といったところでしょう。車中泊もできたほうがいいという話もあるんですが、それができるレベルならテントを出してキャンプしたほうが個人的にいいですし、おそらく諸々考えると私には宿泊できる遠征は極めて少ないと思います。1に関しては、どんな車であろうと自走よりは楽になるだろうと信じていますし、1〜3を満たすということが条件であれば軽トラを含むトラックでも問題ないと思います。

ちなみに、周囲でも圧倒的に人気があるのはハイエース・キャラバンといった大型ワンボックスになります。複数台+荷物でもいける積載性・いざとなれば車中泊も可能な居住性・でかさ故の乗り心地・特にハイエースは複数年多走行でも目減りしない価値(それ故盗難も多いらしいですが)、何と言っても屋根がある!諸々考えて一択だ!という人も多いです。

もしかすると、シリーズを通してレース参戦するとか、車両を入れっぱなしにすることをしたいとか、そういうケースではやはり大型ワンボックスがいいのだろうとも思います。工具を詰める量も違うでしょうし。

なんですが、いろいろ考えるとかなり厳しいと思って来ました。もちろん、現状のトランポ検討については自宅でも家族と話をしていて、結構我が家でも大きな話題です。私としてはもちろん、他の用途でも使うことができることを説明するわけです。例えば、我が家では結構キャンプに出かけたりするので、そういった用途でも大活躍だよね!という話をするわけですが:

  • ガソリンとかバイクで車が臭くなるんじゃないの?
  • 仮に旅行先でホテルに停める時とかちょっと恥ずかしくない?
  • この固そうな後部座席、大丈夫なんだっけ?(!)

などなどのごもっともな意見が出て来ます。これに私の腕の問題を掛け算で考えた場合、極めて狭い範囲だけが残されることになりました。

というわけでピックアップトラック

私は外資系で勤めているんですが、本社のかなりの人数がピックアップトラックに乗っています。本社はニュージャージーにあって、冬にはブリザードになったりもする地域ですが、近くにビーチもあったりして夏は海で楽しむというようなことも可能な場所です。冬の状況での通勤などを考えると、相当ガチのSUVでなければ到着もできません。たまに乗せてもらうこともあったりするわけですが、その度に「このデカさは日本ではありえないなぁ」と思っていました。Dodge RAM とか、Toyota TACOMA , TUNDRAとかですね。特に会社の創業者なんかは、「なぁKen, トラックライフはいいんだぞ!なんでも荷台にどんどん積んでな、海でも山でも季節問わず家族と出かけられるだろ。しかも快適だし、やっぱりクルマはでかいのに限るぞ、ハッハー!」とよく話してくれてました。その後私がオフロードバイクを始めた時も「やっぱりダートバイクもトラックがベストじゃないか!ハッハー!」と言ってました。(ほぼ完璧な翻訳)

実感はなかったものの、こうやって週末を楽しむライフスタイルは私も好きだし、こんなふうにできたらいいねーと漠然と思っていました。

 ただし、日本では基本的に売ってませんね。輸入車の中古か、あるいはThe貨物といった面持ちの中古かしか存在しない感じでした。輸入車中古も探せばいいのがあるのかもしれませんが、いかんせん価格がシャレにならないものが多いです。

そんな中、日本でも大変久しぶりにピックアップトラックが2017年に発売されました。ハイラックスです。

toyota.jpもちろん安い買い物ではありませんが、輸入車SUVみたいにひっくり返るような値段ではありません。グレードによって3,267,000JPY〜3,742,200円(税込)というところで、なんだかんだで乗り出しプラス25万円くらいみておけばメンテナンスやオプション含めて乗り出しという感じみたいです。

実はというか、最初からわかっていたことではありますが、決定的な問題があります。デカいんです。車幅1,855mm車高1,850mmまではともかく、車両総重量2,835kg全長5,335mm最小回転半径6.4m(MercedesのS-Classのロングボディでも6mは切ります。ハイエースのスーパーロングで6.3m。)これだけデカいと、問題が二つ出て来ます。

  1.  駐車場の問題
  2. 実際の公道での運転の問題

 私の場合、マンション住まいで機械式駐車場ですから、そもそも1の問題で当初は妄想でしかありませんでした。2にももちろん不安はあります。

なのですが、ある日管理人さんと話をしていた時に「自宅でも駐車する方法はある」ということが判明し、細かいことは書きませんが非合法な方法ではなくて駐車スペースを確保できる可能性があることがわかりました。そうなってくると、2がどれほどのものなのか、とても気になって来ます。ので、とりあえずディーラーさんに行ってみる事にしました。

ハイラックス実車、デカっ!

そもそもたくさん取り扱っている車ではないので、現物を見たこともすれ違ったこともまだありません。そのため、付近のToyotaディーラーさんを探していると、三鷹まで行けばみることができるとわかりました。いつものYSP三鷹の近くなので、それほど遠くありません。そこには試乗車はないものの、ベーシックグレードのXというモデルが展示されていました。

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第一印象は予想通り「デカっ!」という感じでした。写真ではなかなか伝わりにくいですが、先日軽規格の大きさに改めてびっくりしたように、クルマって自分の想像よりも実際見てみるととても大きく感じることが多いです。実際に見たハイラックスは威圧感たっぷりでした。

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肝心の荷台ですが、寸法は長さが1,520mm、最大幅が1,565mm、最小幅が1,105mm、高さが480mmとのことです。リアゲートは大人が乗ろうとビクともしないレベルです。(メーカーも耐荷重は公表していないようですが、積載制限の500kgとサイズから考えて、載せる過程で壊れることはないだろうということでした)この中で問題になるのはもちろん長さです。軽トラだと1,940mm(ジャンボサイズでも1,650mm)あるものが、1,520mmしかないので、必然的に積載時にはテールゲートを開ける事になります。

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正確に現場で測ったことはありませんが、肘から中指の先までほぼ40cmくらい。公式ページによれば、テールゲートを開けた場合の全長は約5,740mm(全長5,335mm+約405mm)とのことでした。その筋の方からの情報によれば、全長の1.1倍までの荷物は見出しは道交法的に問題ない(たまに見かける赤い布を垂らす必要もない)とのことなので、ハイラックスの場合は5,868mmまでは大丈夫、つまりテールゲートからタイヤがはみ出ていようとも10cmまでなら問題なし、という事になるようです。

ただし、構造上奥の二つの角にはタイヤハウジングが飛び出しているので、奥の幅は1,105mmにとどまります。感覚的には、1台なら余裕、2台なら苦労する幅じゃないかと思いました。(デッキサイズの詳細はこちら

テールゲートにバックカメラがついている構造なので、テールゲートを開けた状態だとバックカメラが使えませんし、ディーラーでは「開けたままでは走れません(意訳:ディーラーでは責任もてません)」と言われていますので注意が必要です。つまり、5,740mm+αをミラーと慣れで駐車する事になります。これはなかなかハードルが高いかもしれません。

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こちらはベーシックグレードの車内ですが、まず運転席と助手席はかなり広いです。私はほとんど目線の高い車に乗ったことがないので、車高が高い位置に座るのは新鮮な感じがしました。リクライニングも十分ですし、私はベーシックグレードでもシートは贅沢なくらいだと思いました。リアシートはすぐ後ろが荷台である関係でバックシートはかなりキャスターが立ってますが、結構座りごごちもよく、私が座った限りではA-Classなんかよりは広いかもと感じました。天井の広さのせいもあると思います。リアシート自体をチップアップして後ろに倒してしまえば、どうしても濡らすことができない荷物を載せるスペースにもなります。私のホムセン箱を余裕で二つ、後方視界遮ってもよければ4つは積めそうでした。

家族の印象はもちろんデカい、けど格好いいよね、という好感触でした。よし、出だしは悪くないぞ。シートに座った感じも問題なさそうな感触だったようです。

ハイラックス試乗、あれ?

ショールームで写真をパシャパシャ撮ってはしゃぐ私を見て、もちろん営業担当の方は名刺とカタログをくれて、よければこの店舗まで試乗車を持って来ますのでご連絡ください、と最後に付け加えられました。おぉ、店舗間移動させてくれるのね!(当たり前なの?)というわけで、サイズによる運転の問題がどんなものなのか、後日実際に試乗して来ました。

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乗せてもらったのは上級グレードのZグレードで、しかもTRDのオプションパーツが色々ついてるやつでした。私としてはあまり外装のオプションには興味がありませんので関係なしです。

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この試乗車にはオプションのベッドライナーがついていました。触ってみると思った以上にツルツルしていて、バイクの積載を考えるとちょっと滑りそうな感じがしました。きっとサードパーティのゴムマットとかを敷いた方が幸せな感じがします。一方装着されていた荷台上に被さるスポーツバーは、もしかするとタイダウン時にも効力がありそうな良さげな代物でした。でも単品で100,000JPYもするみたい。。。無理。

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内装はもはや完全にSUVという感じで、エアコンもオートだし、シガーソケット二つもあるし、クルーズコントロールやら、衝突安全関連のほにゃららやら、色々付いてました。なにやら悪路走破性に関わるような諸機能も上級グレードに標準装備されているらしく(4WDトラコンやらリアデフロック、聞いたことはありますが実体験はありません)、多分そんな奴をベーシックにオプションつけるくらいなら上級グレードにしとけ的な設定なんでしょうね。遠征先でぬかるみにはまるというような投稿もよくSNSで見るので、あった方がいいんでしょう。

で、実際にディーラーから出て走り出してみました。最初はおっかなびっくり相当大回りで道路に出ます。そりゃそうなるよね…でも、しばらく自分の家までの慣れた道のりを走ってみると、道走ってる限りは今の車と感覚変わらない、むしろ目線が高い分運転しやすい!という感じでした。スペック上も車幅はそれほど変わらないからかもしれません。ビビった自分、どこ行ったのよ、と。個人的に気に入ったのは、左前にニョキッと生えてる触覚的なダブルミラーってやつ。前がどこまで行けるのか、左がどこまで寄せられるのか、ギリギリまで見えるので、これがあればサイドミラーだけで着座位置から遠い左を合わせるより確実にできる感じがしました。前から他の車にもなんでこんなもんついてるんだろと思ってましたが、初めてはっきり効果を実感できました。

ディーゼル2,400ccということでうるさいかどうかというと、80kmくらいまでしか出してませんがあまり気になるレベルではなかったです。乗り心地も想像よりはるかに良くて、ギャップや工事中のあれた路面を走ったりすると今の車よりも柔らかく乗り越えてる感じがしました。

駐車できるのか?

自宅まで走ってきたのは、自宅の地下駐車場に停めてみるためです。これをやれば道路上で問題がなくても大きさで問題があればわかります。

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これも結論から言うと問題ありませんでした。リヤオーバーハング(後軸からリアエンドまで)1,185mm(現在乗ってるC-Classはホイールからが短いので気になる)、フロントオーバーハング965mmということで、やはり長さに不安がありましたが、長い方のリアを車止めに当てても駐車スペースには十分収まってホッとしました。リアカメラがありますが慎重に下げてみると、リアカメラ表示上の赤い線よりさらに先に50cmくらいは余裕があるようで、もうすこし奥まで入れても問題ないようです。この辺りは実際の場所で車庫入れしてみたりして確認した方がいいと思います。

駐車場内では、さすがにいつもなら切り返し不要の場所でも、一度は切り返す必要がありました。この辺りの使い勝手をどう考えるかも判断のポイントですね。

ディーラーに戻ってから、荷台に立たせてもらったんですが、こんな感じです。

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車高にプラス1メートルくらい、キャビンの天井は荷台に立った腰の位置くらいになります。荷台高845mmですから、2,400mmくらい?高さを確保できれば、積載したままで天井をくぐれる感じでしょうかね。(Feb. 5th 2018 修正、荷台高とテールゲートまでの地上高を勘違い。荷台の床から荷台のゲート上までの高さが480mmで、荷台地上高は845mm)

で、どうすんだよ?

うぅ、欲しい。。。結局これまで「デケェのが偉ェ」とする複数のボスと長時間仕事をして来たので、刷り込まれているのかもしれませんが、結局カッコイイので気に入ったということですね。しかし、多くの友人からは「当初の目的と違う」「荷台が小さいなら意味がない」「維持費が高そう」とこれまたごもっともな意見もいただいています。

しかし、どうしようもないとは言わないが、かなり高い買い物です。スペースの確保にもコストはかかります。スペースの件はなにを買っても同じなんだけども。

そして大きな問題、ハイラックスは人気なので9ヶ月待ちです。9ヶ月て!Betaもそこまで待たんよ!

ランニングコストなんかもありますので、まだまだ悩みつつ、次のポストで両極端な軽トラあたりと比べてみたいと思います。でも、気に入ってなければこんなに長いブログ書きませんよ!

というわけで、ブログを引っ越してからバイクに乗ってる記事があまりありませんが、まだ少しトランポ検討記が続きます。